全7回に分けてご紹介する【夏こそウールの手織りじゅうたん】の2回目です。
今回は、夏にお勧めするじゅうたんの「素材の種類・特徴」「何を基準に選ぶのか」をご紹介していきます。
じゅうたんと一言で表しても、どんな素材でどのような特徴があるのか、こだわるポイントによって選ぶじゅうたんも異なってきます。
どんな種類があるのか、素材の特徴を踏まえてご紹介致しますので是非参考にしてみてください。
目次
- じゅうたんには、どんな素材が使われているの?
- い草
- 綿
- 羊毛
- 絹
- ポリエステル
- ナイロン
- 冷感素材
- どんな素材を選んだらいいの?
- 汚れに強い素材
- 耐久性の高い素材
- 肌触りの良い素材
- 夏にお勧めな素材
- まとめ
じゅうたんには、どんな素材があるの?
まずは、ラグやじゅうたんに使われている主な繊維素材をご紹介します。
大きく分類すると、自然素材(い草・綿・羊毛・絹)と、一般的な化学繊維に分かれます。
また最近では、例えばよく耳にする「冷感素材」など、様々な種類の素材がラグやじゅうたんに使われています。
【い草】い草ラグやござ
メリット・・・調湿効果がある。肌触りがひんやりして気持ちが良い。
デメリット・・・日焼けする。クッション性がない。耐久性に欠ける。
畳に使用されることが多いい草。
快適な床の生活を彩る欠かせない存在で、そして機能面も優れています。
ごろっと寝っ転がるのは至福のひとときですが、長時間だと身体に負担がかかることも。実は、通気性に優れたじゅうたんを上に敷くことで、い草本来の通気性も相まって、さらに心地いい空間に。
【綿(コットン)】麻混でじゅうたんに使われることも。
メリット・・・吸水性・通気性がある。天然繊維なので肌に優しい
デメリット・・・縮みやすい。変色しやすい。
綿はお洋服にも良く使用される万能な繊維。
何より肌に優しく、柔らかい質感で好まれる繊維です。
【羊毛(ウール)】カーペットや手織り絨毯までラグに幅広く使用
メリット・・・調湿効果がある。汚れに強い。静電気が帯びにくい。防火性が高い。
デメリット・・・遊び毛が出る。
私達がご紹介しているアートギャッベやハグみじゅうたんに使われているウール。
繊維の中ではとても優秀な素材で、重宝されます。
ウールの特徴は何といっても、通年快適にご使用いただけるということ。
上質なウールは、夏場お風呂上りにダイブしたくなるほど爽やかな肌触り!
その秘密はウールの縮れ部分にあります。
空気をためこむ層が幾通りも備わっており、エアコンの冷気,暖気共に保持をしてくれます。
他の繊維に比べて、繊維が太く遊び毛として目立つことはあります。
ただ、遊び毛がとれるおかげで目に見えない汚れも綺麗にしてくれていますので、実は清潔を保ちやすいんです。
【絹(シルク)】ペルシャ絨毯や段通など高級手織り絨毯に使用
メリット・・・光沢があり滑らかな肌触り。吸湿性がある。軽くて柔らかい。
デメリット・・・値段が高い。水気に弱く取り扱いが難しい。
滑らかな光沢感が大きな特徴の絹。
繊維が細く、細やかで緻密な織りを表現できるため高級絨毯に使用されています。
水気に弱く、摩擦で毛羽立ちしやすいため取扱いには注意が必要となります。
【ポリエステル】一般的なラグやカーペットに使用
メリット・・・耐水性に優れている。値段が安い。染色性が良い。
デメリット・・・吸水性がない。静電気を帯びやすい。切れ毛・遊び毛が出やすい。
化学繊維の中でも一番ポピュラーで、取扱いがしやすい繊維。
価格的に安価で、買替えをしやすいが毛足がへたりやすく、一度毛が寝てしまうと元に戻らない。
静電気を帯びやすいため、掃除機で綺麗にしても再度ホコリが付着しやすいです。
付着したホコリが紫外線によって、黒ずむことがあるので買い替えが必要になりやすい素材となります。
【ナイロン】業務用ラグとして主に使用
メリット・・・耐摩擦性・耐久性が高い。日光や薬品に強い。
デメリット・・・吸湿性が少ない。熱に弱い。値段が高い。
特に使用されているのが、オフィスや病院・ホテルなど。
遊び毛がほとんど出ないことから、多用されています。
摩擦に強く、耐久性が高いため使いやすい素材でもありますが、熱に弱いため火気厳禁となります。
【冷感素材(化学繊維)】
メリット・・・ひんやりして気持ちよい。値段が安い。
デメリット・・・効果が持続しない。耐久性が弱い。
ここまでで、既にたくさんの種類が出てきました。
どれもそれぞれ特徴がある素材ですが、皆様はどの素材を使ってみたくなりましたか。
次は、お使いになる生活環境でどの種類がおススメかを簡潔にご紹介したいと思います。
じゅうたんには、どんな素材がお勧め?
・汚れに強い素材を選ぶなら
お子さんやペットがいらっしゃるご家庭には、重要な項目です。
汚れを気にしないで使える素材は・・・
羊毛(ウール)、ポリエステル、ナイロン
汚れがつきにくく、そして落としやすい素材だと気兼ねなくご使用いただけますね。
・耐久性が高い素材を選ぶなら
数年おきに買い替えるのも時間と労力が掛かってしまします。
せっかく選んだものは、長くつかいたい。長く使える素材は・・・
羊毛(ウール)、ナイロン
天然素材の中では、ウールが断トツで耐久性に富んでいます。
特に手織りじゅうたんとなると、これまで100年以上使用されてきたじゅうたんもあるため、世代を超えて愛用していくことも夢ではありません。
・肌触りの良い素材を選ぶなら
足触りや手触り、床でゴロゴロするには肌触りは重要です。
気持ちよく使える素材は・・・
い草、綿(コットン)、絹(シルク)、羊毛(ウール)、冷感素材
・夏にお勧めな素材を選ぶなら
夏は汗をかいたり汚れも気になり、肌に触れることも多くなるため、肌触りも譲れない。
暑い季節なので、さらっとした総合的に適する素材といえば・・・
羊毛(ウール)
ウールと言えば、【冬】のイメージがある方が多いと思います。
しかし、vol.3でお話をしますが “夏” にこそウールの力が最大限発揮されるといっても過言ではありません。
まとめ
playlist_add_check 夏にはどんなじゅうたんが良いの?についてのまとめ
自然素材は、肌触りが心地よい
せっかく使うなら汚れに強く、耐久性が良いものがよい
夏におすすめな素材は、総合的に羊毛(ウール)が一番よい
さてvol.2では、様々なじゅうたんの繊維についてご紹介をさせて頂きました。
続いてのvol.3では、いよいよウールが心地良い最大の理由である調湿作用について、詳しくお話をしていきます。