こんにちは。
ボー・デコールで展示している国内で作られた木の椅子。
飛騨高山の職人さんの手で作られたものが多いんです。
その中でも今回、その中の1つの工房さんにお邪魔してきましたので、ご紹介します。
この工房さんで作る椅子は木の素材を生かした温かみのあるものたち。
やさしい丸みのあるフォルムで楢の木の雰囲気と手触りが魅力です。
一脚ずつどれも個性があって人それぞれに感じる良さがたくさん詰まってます。
ではこちらがどんな風に作られているか、さっそくご紹介いたします☺
~造りへのこだわりについて~
たくさんのこだわりがありますが、今回は掻い摘んでご紹介いたします。
✦板座にも関わらず最高な座り心地の実現
みなさん、木の椅子ってずっと座り続けるのが辛い…そんな風に思われる方もいらっしゃいませんか?
平らな板にずっと座っているとおしりが痛くなるように、身体に合った形の椅子に座ることで長時間座っていても疲れずらく感じることもあるんですよ。
そして、この工房さんでは座面を手彫りでくぼませて、座りやすいように加工しています。
機械の力も借りますが、仕上げは人の手で行っているのです。
出来上がりは丸みのある洗練されたデザインになり、老若男女に愛される掛け心地抜群の椅子になります。
✦命がけの早技 「曲げ木」
この大きなボイラーに木を入れて水と熱の力で蒸していきます。
それから曲げ木という、木を蒸気で蒸してから曲げていきます。
こちらの工房では人の手と機械の力も借りて丁寧に作り上げているのですね。
私も触ってみましたが、出来立てはあっつかったです!
職人さんはひとつ3分くらいでサッと曲げられる正確な素早さには感動でした。
こちらが完成品です。きれいに曲がりました!
昔は今のように機械があるわけでもなかったので、手作業で全て行っていたと言います。
蒸しが甘いと途中で木が真っ直ぐに戻ってしまうこともあって大怪我をすることもあるので命がけの作業だったとか。
この後に、組み立て・接着・塗装・乾燥・梱包・お届け…というように続いていきます。
こちらの工房さんでは、1つの家具の完成まで約2か月かかります。
出来上がるまで時間はかかりますが、完成品がお家に届いたときの嬉しさったらありません!
✦職人技の光る接合部
このようなフィンガージョイントという組みの方法は、手間はかかりますが接合部が強くなります。
デザイン的な素敵さも感じられます。
✦木の個性を活かします
木取りという作業がありますが、どの部材をどこに使うかも重要です。
上の写真のようにナラ材は大きく虎斑という模様が入ります。
虎斑は木でいるときの栄養源なので、見方によって光沢を感じられたり、入っているとラッキーなようなところがあります。
✦節も大切に使います
もちろん、木の節(枝が生えていたところ)も使うものもあります。
風合いが格好良く、木の自然な風合いをより感じることが出来るのが素晴らしい魅力です。
こちらの工房さんでは、なるべく木を無駄にせず、余すところなく使うそうです。
端材が出たらそれをボイラーの燃料としたり、無駄なものは作業場に一切置かないなどなど、家具作りと環境への配慮を併せて取り組んでいる姿勢も勉強になります!
✦思い出の品を直しながら大切に…
こちらは修理待ちの椅子たちです。
ボー・デコールで扱っている家具も一生ものですが、もちろん使用頻度や使用方法で傷んできたりすることはあります。
それでも愛着のある家具を捨てずに直しながらずっと長く使うことは想い出を残すことと同じことだと思います。
だからこそ、一つのものを長く大切に使い続けたいものですね^^
ボー・デコールには、約80脚という座りきれないくらいたくさんの椅子を展示しております。
ぜひ、お時間ございましたらご覧くださいませ。
ご来店お待ちしております!