HOME  BLOG   森を育てるということ。- 2019年秋 林業研修 –

森を育てるということ。- 2019年秋 林業研修 –

 こんにちは。
冬に近づく森、11月初旬に毎年恒例の林業研修を行いました。

半年前には初夏を感じる清々しい空気が漂う森、秋らしい変化をしていることが見て分かります。

 

森では険しい道なき道が続きますが、前回の間伐・整備した場所は段々と歩きやすく変化していっていることに気がつきます。

木々たちは、実がなり、葉は赤や黄色に紅葉をし、冬を迎える準備を始めていました。

 

普段見かけない程めずらしい植物が多いですが、徐々にではありますが、木々の種類も幾つか見分けられるように…。アロマでもお店に置いている黒文字の木や、香りに気がついて山椒の木を見つけたり、身近にあった発見に嬉しくなります。

前回同様、間伐作用も行います。

先ほど、以前より歩きやすくなったとは言いましたが、雑木は少なくなったものの、笹などの山の植物が生命力豊かに生え始めてきていたので、刈り取っていきます。

『生える→刈り取る→生える→刈り取る』と、繰り返す作業を行うことは森の保全のためにとても重要な作業です。

雑木を取り除くことで、杉の木に栄養が行き届いていくのはもちろんですが、それ以外に環境にとって嬉しいことが…。若い雑木が成長していく過程では二酸化炭素の吸収力が高いそうで、この活動が環境のためになっている一つの理由だと感じられます。

 

 

もうすぐ、ボー・デコールで林業研修を始めて5年目に入ります。

今回の研修では新たな作業、育ててきた木々の計測の仕方を教わりました。

お借りしている山、1ヘクタールのうち、400平米の森に何本杉の木が生えているかを手作業で調べます。

山道は傾斜になっているので、学生の頃に数学で習った角度の数式で計算しながら、面積を割り出して…という作業。

まさか仕事で、また森の中で使うとは…驚きです!

頭を使いながらも体力勝負で、大人数で行っていましたがあっという間に時間が過ぎました。

この番号を木一本一本にふっていき、以前よりどれ程成長しているかを計測します。

 

一本ずつ、メモに残していきます。

 

この作業をすることで、木々が無事に育っているかを確認することができます。

地道な作業ですが、続けることで綺麗な森が生まれていくのだと実感しました。

 

 

食事も自然への感謝を込めて。

お昼ご飯は、スタッフお手製料理を持ち寄るのが恒例になりました。

毎日元気に暮らせていること、美味しくご飯が食べられること、自然の恵み、全てに感謝をする日。

出来合いのものを簡単に手に取れる時代ですが、あえてこの日は手作り料理を持ち寄り、みんなで頂きます。

ベテランスタッフのきのこ汁も登場し、嬉しいほどに満腹。美味しくいただきました!

 

 

最後に参加メンバーで記念撮影。

 

日本の林業は人手不足もあり、手付かずのままの山や森が数多くあります。

今お手伝いしている森は、将来60~70年後にやっと木材資源として形になっていくそうです。

私たち一人一人の手でできることは微力であり、作業をしている場所も、広大な森の中のほんの少しの部分でしかありません。

ですが、小さなことだったとしてもこういったお手伝いし続けていくことで、森が少しでも価値のあるものになればと考えます。

そしてこの地道な作業が何十年後かの未来を作る大切なお仕事に繋がると思うと、とても大きな役割を担っていると感じます。

この林業研修を通じ、環境についての関心がより高まりました。

環境のために始められることは沢山あり、スーパーではエコバッグを使う、ゴミを出さないように気を付ける、環境に優しい洗剤を選択する…など、少しずつの意識で環境も変化していくと感じました。

私たちもこれから先、継続してこの森を見守っていきたいと思います。

杉林の中にひときわ大きくそびえる松の木。私たちが手にかけた杉の木がここまで大きくなるまであと何十年かかるのでしょうか。

杉の木と共に、私たちボー・デコールの想いも共に育ち、この輪が広がっていくことを願っております。

 

 

 

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