今回は、改めて、「ギャッベ」ではなく、「アートギャッベ」のこだわりについてお伝えいたします。
遊牧民の手織り絨毯「ギャッベ」
まずは、ギャッベについて改めておさらいです。
「ギャッベ」は、イランの南西部ザクロス山脈一帯に住む遊牧民によって織られている 「毛足の長い絨毯」のことを言います。
もともとは遊牧生活の過酷な大地にふかふかで毛足の長い絨毯を敷くことにより 暑さ寒さをしのぎ、快適に暮らすための生活道具として代々受け継がれてきました。
自分たちの育てた羊の毛から 糸を紡ぎ、自生する草木で色を染め、手織りで織る。
そんなシンプルな知恵の集積が ひとつのじゅうたんを生み出し、家族で受け継がれながら使われていきました。この織りの技術がユネスコの無形文化遺産に登録されたことにより、その伝統的な価値に注目が集まっています。
生活道具として気兼ねなく使える、そして手仕事のぬくもりと作り手の個性を楽しめる世界に一つだけの表情をもつじゅうたん。それが「ギャッベ」です。
「アートギャッベ」とは
そんな魅力溢れるギャッベの中でも「永く使える確かな品質」と「日本の住まいに合い、日本人の心に響くアート性」を合わせ持つもの、それが「アートギャッベ」です。
私たちは年に3度イランを訪れ、一枚一枚手に取って選定をしています。
その選定の中で大切にしているのがこの「永く使える確かな品質」と「日本の住まいに合い、日本人の心に響くアート性」です。
永く使える確かな品質
一枚一枚手仕事で織り上げられる個性豊かなギャッベだからこそ、品質にも違いがでてきます。
具体的には下記の3つの品質を大切にしています。
■上質な羊の毛
アートギャッベに使われるウールは寒暖の激しいイランの土地で暮らす上質な羊の毛を使います。
寒暖差や湿度差に敏感に順応してくれるからこそ、温度と湿度の調整に優れていて、夏はさらっと気持ちよく、冬はあたたかく、一年中快適に使うことができます。
また、この上質な羊の毛の油分を適度に残すことによって、汚れに強く、使い込むほどに艶が出てくるくのです。
■丁寧な仕上げの工程
上質な羊の毛をじっくりと時間をかけて色を染め、丁寧に織られた絨毯は、仕上げの洗いの工程でトリートメントを施しています。この工程で、さらに柔らかく、滑らかな肌触りが生まれます。
この他にも品質を高める様々なこだわりがあります。
▼詳しくはこちらをご覧ください
特集【アートギャッベものがたり vol.5】アートギャッベとギャッベって何が違うの?
■上質な作りと織りの細かさ
アートギャッベは世界トップクラスの品質を誇る工房の中でも、特に上質な作りや織りの細かなものに絞っています。細かなところまでじっくりと見て、触れて一枚ずつ選びます。一見とても美しいけれど、様々な理由で持ち帰るのを断念する一枚も多くあります。
お使いいただく方に、長く愛着をもって使って頂くために、プロとして大切なポイントを見逃さず、入念に吟味したものをご紹介しています。
日本の住まいに合い、日本人の心に響くアート性
「心に響く」ということを具体的にお伝えするとすれば、1枚のギャッベを見た時に想像を駆り立てられたり、穏やかな気持ちにさせてくれたり、元気をもらえたり、感動を与えてくれたりなど、何かを感じることが、心に響くといえると思います。
感覚を研ぎ澄まし「心に響く」1枚を選ぶために、現地の人々と同じ空気を吸い、同じ景色を見て、少しでも感覚を共有しながら、選びたいと思っています。そのために、毎回、現地に足を運びます。
その伝統的な草木染の美しく、優しい色合いと個性豊かな一枚が日々の暮らしを今まで以上に豊かにしてくれます。
▼この他にも「アートギャッベ」の現地の様子やお手入れ、お客様の声などもこちらでご覧いただけます。
只今、春の手織りじゅうたん展を開催中です。
是非、このアートギャッベのこだわりを体感してみてください!