こんにちは。
今回は、じゅうたん特集の第四弾!!
『オリジナルウールラグ・ハグみじゅうたんの制作秘話・品質管理』についてお届けします。
目次
ハグみじゅうたんはどこで織り上げているの?
Vol.3でご紹介していたように、ハグみじゅうたんは私たちが開発したオリジナルのウールじゅうたんです。
肌触りの良さはもちろんデザインはアースカラーで、心が落ち着く印象を持って頂けます。
自然な色を採用するからこそ、お部屋に馴染んでくれるのが最大の特徴です。
そんなハグみじゅうたん。
2007年に構想が生まれ、0からモノづくりがスタートしました。
私達の想いを汲み取り、日本人が求める厳しい品質基準を理解し品質に落とし込む。
そんな工房を探すところから始まり、様々な国々を巡ったのです。
少しずつ共感いただく工房と出逢うことが出来、今では南アジアの国をメインに4つの工房と協業し生産をしています。
コロナ禍になって、頻繁に赴くことはできなくなりましたが毎年7~8回、生産地に赴き生産管理・生産指導を行っています。
【生産管理】とひとえにいっても、どのようなことを行ってきたのか分かりにくいかと思いますので、具体的な内容をご紹介していきたいと思います。
生産管理はどのように行っているの?
私達の中で、生産管理は以下の2点を指します。
1. 生産指導
2. 品質管理
1つずつ具体的にご紹介します。
1. 生産指導
・工房にて
織り上げている工房があるのは、日本から約6,000km離れた国々。
もちろん、私達スタッフは現地の言葉が流暢に話せたほうが意思疎通はしやすいかと思います。
しかし、、、私たちはあえてそれをしません。
なぜなら、熱い想いが伝われば言葉は必要ないと考えたからです。
※半分ウソです!本当は話せたほうが良いと思います※
そのため、渡航するスタッフで現地の言葉が出来るスタッフはおりません。
なんなら英語もカタコト程度です。
でも言葉よりも大事なのは、必ずあります。
それが、『日本の皆様に愛着を持って心地良くお使いいただきたい』という私達の熱い想いです。
そんな熱い想いを胸に、現地職人さん達と話し合いをしていきます。
各種仕様なども大事ですが、一番注意しているのが『日本でのくらし方』です。
日本では古くから、畳や板の間に腰を下ろし正座・胡座をかくスタイルが続いてきました。
洋風化した現在でも、各所にその文化は残り続けています。
一方、生産地の南アジアをはじめ他の国々では家の中でも土足で過ごすことが多く
絨毯も、装飾として以外に土ぼこりを払う・音の反響防止などの生活道具にしています。
そんな文化の違いがあるため、生産地では日本でじゅうたんを使う時の実演を必ず行っています。
・織り上げる工房にて
工房にて日本でのくらし方を全体に共有した後に、いざ!ハグみじゅうたんを織りあげている現場に向かいます。
張り巡らされた糸は、人の手によって染められた羊毛。
機械で染められた色合いと違い、ハグみじゅうたんの特徴でもあるアースカラーが自然の風合いをもたらします。
糸を染めるのも、全て人の手が関わってきます。
ベテランの職人だからこそ、色ムラを程よく出しながら美しく仕上がるように丁寧に染色を行います。
もともと機織りが盛んなこちらの工房では、毛足が無い平織りのじゅうたんがポピュラー。
心地良い厚みを持つてざわりシリーズは、私達の長年の経験から約13mm程の厚みをだしています。
厚みをもたせるためには、機織りでも“一工夫”が必要。
職人の皆さんに細かくお伝えし、生産の体制を整えていきます。
もちろん、この生産指導は一回行ったから良いというわけではありません。
異国の文化を把握し、私達の想いを汲み取って生産してくださっているとはいえ、作っているのは機械ではなく人間。
製品に個体差があるのは当然ですが、大きく逸脱してしまわないよう、渡航のたびに繰り返し伝え続けていきます。
これらの繰り返しによって、現地職人の方々と私達の考え方・認識にブレがなくなり、よりご満足いただけるハグみじゅうたんが完成するのです…。
2. ハグみじゅうたんの品質管理
ここまで、ハグみじゅうたんの生産指導についてお伝えいたしました。
ここからは、品質管理についてご紹介致します。
単純に、品質管理と聞くと品質を安定化するための管理。
というイメージがあるかと思います。
じゅうたんの場合、色柄・サイズの確認が必要になってきます。
各デザインのマスターピース(お手本)じゅうたんと、新しく織り上げたじゅうたんのサイズや色合いを比較、大きな差異が無いことを確認します。
色柄・サイズに問題がなければ、厚みの確認。
約13mmでフカフカの心地良さを追求しているからこそ、毛足の長さが重要となります。
ここまでチェックが出来れば、もう大丈夫。
日本に輸出するための手続きを……なんてことはありません(笑)
実はここからが本番です。
色柄・サイズ・厚みを確認したハグみじゅうたん達。
写真でも分かるように、多くのじゅうたんが高々と積まれています。
これらのハグみじゅうたんを、すべて検品をしていきます。
検品の流れとして、下記の通りです。
1. 一枚ずつサイズ・厚みを測定
2. 表面全体を手で触れ、毛質のムラや糸の飛び出しが無いか確認
3. 裏面全体を手で触れ、糸飛びなどの不備が無いか確認
4. 四方をかがる糸の飛び出しや破れが無いか確認
5. 一枚検品完了
この作業を1枚平均2-3分で行います。
枚数が少なければ、費やす時間は少なくて済むのですが…。
こちらの写真をご覧ください。
写真に写っているスタッフ (この記事を書いている本人) は、身長が170cmほど。
じゅうたんの高さはゆうに120cmを超えています。枚数にしておおよそ70枚前後。
1枚2-3分で行うことを考えると、少しの時間では終わらないことが良く分かります。
因みに私が経験した一番多い検品枚数は、約4,000枚でした。
夢中で検品をしていると時間が過ぎるのを忘れてしまうことも。
スタッフの方が淹れてくれる程よい甘さの特製チャイが、元気をくれます。
1週間滞在してギリギリ完了できなかった苦い思い出もあります。
ただ、長い時間をかけて品質管理を徹底してきたからこそ、全国の皆様にご愛用いただきご満足くださっているのだと感じます。
・じゅうたんがある暮らしを楽しむ vol.4 ハグみじゅうたんの品質管理について まとめ
いかがだったでしょうか。
ハグみじゅうたんの品質管理をどのように行っているのか、少しでも知って頂くキッカケになれば嬉しいです。
playlist_add_checkまとめ
”ハグみじゅうたん”は、日本で開発され南アジアの国々で織り上げている
お客様から頂いた声を元に、常に品質の向上に励んでいる
品質管理は、私達と職人の方々の協力があって妥協無く続けられている
次回のブログでは、アートギャッベとハグみじゅうたんのデザインについて、感性豊かなスタッフがお伝えさせていただきます!お楽しみに ♪
特集【じゅうたんのある暮らしを楽しむ】
- vol.1 じゅうたんを敷くメリットとは
- vol.2 スタッフの新入荷アートギャッベの開梱と検品レポート
- vol.3 ハグみじゅうたんが生まれたルーツとは
- vol.4 ハグみじゅうたんの製作秘話・品質管理について
- vol.5 アートギャッベとハグみじゅうたんのデザインの魅力
- vol.6 ~長くお気に入りを使っていただくために~ラグケアのご紹介
- vol.7 暮らしがもっと好きになった~お客様の声~