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ボー・デコールの森で山のお手入れ ~林業研修~

11月も残すところあと1週間です。新潟は、気温が10度を切る日が続いており、駆け足で冬がやってくる気配を感じます。

先週の定休日、私たちは「ボー・デコールの森」へ林業研修に行ってきました。
お店がある新津から車で1時間ほどいった阿賀町にあるボー・デコールの森。
広大な山の敷地の一部です。

ボー・デコールの森で大切に育てている杉の木を守るための山のお手入れ。
私たちが2016年から続けている林業研修です。以前の林業研修ブログはこちらから

さて、山のお手入れと聞いてどんなことを思い浮かべますか?
杉の木を守るための山のお手入れ、私たちが一体どんなことをしてきたのかを皆様にご紹介したいと思います。

久しぶりに訪れたボー・デコールの森。当日はお天気にも恵まれ、マスクをしていて深呼吸がなかなかできなかったのが残念なほどに空気も澄みきっていました。。


杉の木の周りに笹や広葉樹が生い茂っていました


作業のやり方や注意点を林業のプロの方に説明していただいている様子


早速作業に入ります。

午前中は下草刈り、枝打ち、間伐という作業。
杉の木を太く、まっすぐに育てるために行います。

杉の木の周りにはえている広葉樹、つる植物、笹を刈り取っていく下草刈り。


低姿勢での刈り取りはなかなか体力がいります


杉の木に巻き付いているつるも丁寧にとっていきます

次はぐんぐんと成長している杉の木の余分な枝をり落としていく枝打ち。


付け根からきれいに切り落とします。

虫による被害から守るために、また、節のない美しい木材になるように、杉の木を健康に成長させるための保育作業です。


綺麗に枝打ちされた杉の木

そして成長していくうちに杉の木々の間隔が狭くなってしまっているところの一部を伐る間伐。

健全に木を成長させるためには十分な太陽の光が大切です。立派な太い丸太を育成するためには過密になっている木々の一部を伐採しなければなりません。曲がっている杉の木ももったいない気がしますが、間伐の対象となります。


倒した木の年輪。数えてみたくなりますよね?

午後からは、クマから杉を守るためにロープを木に巻いていきます。

クマ剥ぎにあった杉の木クマは、杉の木の皮をはいでその下にあるあま皮をなめているそう

幹の半分以上の皮が剥がされてしまうと、その杉の木が枯れてしまいます。
下草刈り、枝打ち、間伐を繰り返しながら大切に育てている木をクマから守るため、丁寧にロープを巻いていきます。


クマ避け完了!

木々の成長を妨げることがないような結び方をし、ロープを少し長くたらしておくとクマはその垂れたロープの揺れを嫌ってその木に手を出しにくくなるのだそう。

今回のブログでは、私たちがどのような作業をしたかについてご紹介しました。普段から木の家具を扱っている私たちは、木の手触りの良さ、木目の美しさをお客様にお伝えする機会が多くあります。様々な種類の木を木材として、家具としての視点から、見ていただき、触れていただき、使っていただく。そういうお話がほとんどです。この林業研修を通して、丈夫で美しい木材を創り出すため、一本一本の木にこれだけの手間暇をかけている林業の方々がいらっしゃるという原点に立ち返ることができました。せっかくなので、また別の日に、「木を育てる」ということについて、もう少しこのブログでお話させていただこうと思っています。

今回は私たちの林業研修について書かせていただきましたが、ご好評いただいております、「秋の手織りじゅうたん展」は今週末、28日までです。寒い冬が待ち遠しくなるような温かなじゅうたん。もう一度ご覧になりたい方も、まだ見ていただけていない方も、駆け込みでのご来店、是非お待ちしております!

 

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